ぼくは劇場を運営しているので、様々なお客さんが来ますが、そのなか、
ぼくも名前を知っている有名な女性のスピリチュアルの方が来ていました。
(割とスピ系の利用もあります)
最初は婦人サークルみたいな団体さんかな、と思っていました。何人かの方が同じ自作Tシャツを着て、カラオケを歌って聞かせるという1時間半もないくらいのイベントでした。

お客さんも入っていて、そのまんま入室していましたから、
ぼくはうちのスタッフと、「タダだからいいんだろうね」と話していました。
実はプロジェクターの接続の仕方などで団体さんがとても苦戦していたので、結構やりとりをしました。いい感じの人たちだったので、ぼくの個人パソコンを緊急で貸して対応したりしました。

どうも代表の方が人気のようで、みんなで「Nちゃん!」とか叫んでいました。うちわとかも持ってました。ちょっとノリが自己啓発団体とも近かったです。
「よかったら皆さんも入りませんか?」と運営さんは声をかけていたので、サークルの募集かなと思いました。
ちょっと気になって、団体さんの名称で検索したら、ぼくが知っている非二元系のスピリチュアリストO.Nさんでした。
サークルではなく、サブスク会員のお誘いでした。

そして、サイトを見ていると、このサークルのカラオケ大会のようなイベントで、7700円だと知りました。そこもビックリだったんですけど、帰って行くお客さんたちはみんな満足していて、「良かった」「楽しかった」といっていました。

そこで、ぼく的にキラキラハピハピ系のスピリチュアルに人が集まる謎がわかったのです。
まず、Nさんも運営も、そこに集まっている人たちも、みんないい人たちでした。ピュアでした。Nさんはちょっと天然のような感じで、普通に素直に思うことを口にして、楽しく仕事をしているんだろうと思います。

なぜ人が集まり、なぜ高額にも関わらずみんな満足しているのか? なぜドップリはまり込むのか?
地下アイドルに近いなと思いました。うちの劇場は地下アイドルさんもよく利用しているのですが、両者には共通点がありました。

1つは「居場所」。そこは、自分を受け入れてくれ、いつでもポジティブで楽しくいられる居場所なんです。みんなクヨクヨ悩んだり、重くなく、考えすぎてもいないので、日頃そういう人でも、その場所にいけば余計なことを考えずに、軽く、明るく、楽しくいられるわけです。

もう2つは「承認」と「親しみ」です。地下アイドルは、アイドルということで別世界にいるようですけど、ファンの一人ひとりを知っていて、親しく話しかけてくれますし、たくさん感謝してくれます。そこでは自分が承認され、友だちや仲間のように受け入れられるので、そこにいるのが気持ちよくて、お金などどうでもよくなるのです。

通常お金を使うときは、金銭的対価に見合ったものを受け取りたいと思います。スピリチュアルであれば、その対価に見合った情報がほしかったり、変化がほしかったりします。
Nさんのところも、地下アイドルも、気持ちがいい居場所があり、推しの人がいれば、もうそれで金銭的価値に見合っているので、多少高額であっても、気にならないのでしょう。

ちなみにNさんは、お金儲けのためにやっていないように見えます。豊かさが流れ込んでくるのは普通だと信じているので、邪気なく高額設定にしていると思います。ファンもたくさんいますし。そこはすごいと思います。まさに、お金が自然に流れ込んでくる人のマインドをしています。経済的にも成功しているし、年下の外国人彼氏がいるようなので、そういった点もカリスマの空気に繋がっているでしょう。

地下アイドルのファンも、遠隔地に遠出しますし、全ステージ購入したりしますし、グッズも買います。だいたいどこもチェキを売ってるんですけど、チェキの原価なんて知れたものです。それを1枚1000円とかで売れるし、サインを書き入れてくれます。推しに会いに行けば、仕事の疲れも吹き飛ぶし、明るく楽しいキラキラハピハピの時間を過ごせます。

キラキラハピハピ系のスピリチュアルも、ほぼ同じ構図です。地下アイドルも、歌やルックス、さほどでもなかったりしますが、全然構わないのです。スピ指導者も、いっていることがレベル低くても、全然構わないのです。彼らは、居場所をもち、一時的にでも救われ、素晴らしいことを知れたと感じているのです。(Nさんの内容がレベルが低いとは思っていません)
外側の人間からすれば、彼女らは胡散臭く、詐欺や悪徳ビジネスにすら見えるでしょうけど、内側と外側で見え方が全然違います。

こうして謎を知ってみると、ぼくは、居場所なんて作らないですし、承認も友だち感覚の親しみもないです。ファンなんてつかないですよ。ぼくからすれば、居場所を与えて依存されるのも嫌だし、キラキラハピハピでごまかさずに自分と向きあってほしいし、友だちやサークルみたいに楽しくやりたいなんて思ったことありません。真実にはもっと多くの人が惹かれてほしいけれど、ファンや取り巻きなどいりません。「ちゃん」付けされたくもありません。

ぼくからすると、なんでああいう人たちに人は群がっていくのだろう?と不思議だったんですけど、実際に目にしてみるとよく理解できました。

ぼくは、ずっと問題解決や真実の智慧を探求することに費やしてきて、思考も重く、ぼく自身の悟りで手一杯だったので、このような楽しく受け入れ合えるコミュニティの良さもいいなと思います。重苦しい悟りの話なんて、退屈でしょうがないでしょう。いいところを取り入れたいな、と感じました。

批判に聞こえたかもしれないですけど、全然批判していません。またうちを使ってほしいですし、ファンコミュニティのようなスピリチュアルグループの人たちは嫌いではありません。