教育関連で、講習をしに大阪に行ってきました。
歴史から指導法まで一通り教えるんですけど、既に現場でやられている方は、主催者・親御さんと子どもとの狭間で、なんとか調整しながら、少しでも理想の教育を、という気持ちでやっています。

ぼくは長年教育に携わっていますが、こうしたジレンマを感じたことはほとんどありません。
なぜなら、はっきりとものをいいますし、自分がいいと思うことは、他人の意見に左右されずに実行するからです。

しかし、雇われている人からすると、うまく調整しないとやっていけないという立場だったりします。
それはわかるのですが、人の顔を見て、立場を自覚して、調整して、という生き方はストレスがたまるだけでなく、理想ではなく妥協を引き寄せることになります。

現実を見過ぎという習慣はこういうところにも現れていますね。

子育てしているお母さんの話も聞いたのですが、日々ストレスやジレンマを抱えています。
話してくれた人は、まだうまくやっているのですが、多くの母親が、子どもに理想を投影しては挫折したり、他者と比較して辛い思いをしたり、現実社会の生きづらさばかりが圧倒的なリアリティになっているようです。

引き寄せの法則の智慧、スピリチュアルの智慧を届けるべく相手は、一部のそういった目に見えない世界が好きな人たちではなく、本当はこうした現実感の中に閉じ込められて苦しんでいる人たちなのでしょう。
しかし、そうした人たちは、真逆の波動を出しているので、なかなかマッチすることはありません。

思ったのですが、これからの日本の大きな課題は、精神性の目覚めを一部の人たちのみの領域から広く拡大して、現実のなかで闘争を続ける人たちに救いをもたらしていくことなのではと思いました。
「豊かで幸せでストレスのない人生」を追い求める人たちはたくさんいて、キラキラスピリチュアルブームをつくりましたが、今は、そんな夢すら追い求められない、現実の囚人だらけなのでしょう。彼らを牢獄から出してあげ、生きているという実感をもたらしてあげることが令和の時代の課題でしょう。でなければ、隷和の時代になってしまいます。

これはスピリチュアル指導者にとっても、大変な時代に入ったのかもしれません。
日本はこれからもっともっと衰退していくでしょうが、そんなとき、古来からもっている素晴らしき精神性をどれだけ維持できるのか。更に高めていくことはできるのか。社会や世界の洗脳から脱して、本当の意味での生きる実感と幸せを得られるのか。より一層難しくなってくるかもしれません。
ぼくとしてもできることをやっていきたいと思います。