「ザ・マスター」という映画を観ました。

巨大な新興宗教団体でハリウッドスターやセレブの信者も多いというサイエントロジーをモデルにしたといいます。
宗教団体というより、宗教色のある自己啓発団体といったほうがいいのか。

自己啓発ってアメリカでは広がりすぎてジョークになるくらいなのでしょうか。
ビン・ラディン殺害までを描いた映画「ゼロ・ダーク・サーティー」の中でも、
任務遂行前の機内でアンソニー・ロビンズの音声を聞いている兵士が出てきて、
辞めたら大儲けするんだ、みたいなことをいっていました。

それはさておき、この映画は、「どっちが人間的といえるのか?」という問いかけのようにも感じました。
人間について真理を究めて、人々を救おうとする「ザ・コーズ」という団体。
確かに、主人公のフレディは苦しんでいるし、過去のトラウマを抱えているし、自我のコントロールが出来ていないですけど、
とても人間的に感じます。

一方「ザ・コーズ」の幹部たち(マスターの妻や娘夫婦)は、フレディが問題を起こして、投獄されたあと、
手のひらを翻したように問題扱いして排除しようとしました。
なんかこの人間的でない集団活動が、宗教的だなぁと思います。

ただマスターは、フレディを救おうとしている描写よりも人間的な魅力に惹かれている描写の方が遥かに目につきましたし、
フレディもマスターをそういう意味で愛し、慕っているようでした。
少なくとも、救おうという意志があり、見守っていた他の会員たちには、フレディは心を開いているように見えません。
そこには人間的な、感情的な繋がりがなかったからでしょう。
マスターは、フレディの野性味と自由さに惹かれていましたね。特に最後のシーンでは。

苦しんでも、トラウマを抱えていても、自己啓発的な洗脳では意味がなく、
団体の理念と正しさに、人をはめこむことが幸せでもなく、
失敗しても、荒々しく人に迷惑をかけても、挫折しても、心を痛めても、自由に人生を生きていく。
それが基本ですよね。

「自由」がなくてはいけません。

どんな人も、その人にとって完璧な場所にいるわけで、
ソースはその人がどの場所にいても見守りバックアップしています。

他にも面白かったところがたくさんあるのですが、長くなりそうなので、この辺で。
皆さんも、気が向いたら観てみてください。

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