全てのことに意味はあります。
その意味づけは、自分が与えるもの。
今回、スタジオ公演企画第2弾ということで、オスカー・ワイルドの短編小説を原作とした
「アーサー・サヴィルの罪と加護」を上演し、無事7ステージを終えました。
メンバーたちは、課題も見えたし、公演プロセスを通して成長したし、
おのおのが、役と作品を気に入り、集中して取り組んできたのでよかったと思います。
ぼくはこのスタジオ公演プロジェクト「すかそあ」では、
一歩引いた立場でいるようにしています。
それは、なんでも指揮して、導いてあげると成長しないからで、
彼らが出来る限り自主性を発揮できるように、
ぼくはあえてのめりこまないようにしています。
といっても、脚本・演出とやっているので、かなりの仕事量ではあります。
ぼくは、演劇歴も23年ほど。
相当なキャリアがあり、実力も世界でやっていけるくらいです。
だから、ぼくにとっては、この「すかそあ」はあまり成長する要素がないのです。
そこがジレンマですね。
ぼくが体当たりで、本気で取り組まなければいけない現場ではないのです。
それは、メンバーの成長度や予算のかけ方に関係してくるからです。
自分だけが突っ走って、独りよがりのことをしてはいけないのが演劇です。
もちろん、楽しみがたくさんあるので、それだけで意義があることです。
お客さんはまだ少ないですが、満足して帰って行かれると嬉しいものです。
ぼくはぼくで、体当たりで、本気で取り組まざるを得ないような現場を引き寄せていかないといけないでしょうね。
今年は、結果を求めないながらも、前に向かって「あとはバックアップが勝手についてくる」と思って邁進していきたいと思います。